110725 : Monday2011年07月25日

文字を刺繍するときに使う、なんとかステッチ(…)。
久々です。
もっと刺繍を!

しかし今日も用事があって作業時間が短かったのでした。
明日も用事がある。
あさっても。
しあさっても。
ごあさっても…。
そして週末が来る。

刺繍とソルダムしかない星へ行きたいです。


* * *
2011年のツール・ド・フランスが終わりました。

衛星中継を観るわけではなく、
スポーツバーに行くわけでもなく、
ひとりリザルトを読んで、静かにときめくだけの観戦者でしかありませんが、
グラン・ツールはみっつとも気になります。


昨今のスポーツの多分に漏れず、
この過酷な競技もドーピング検査が厳しいです。

彼らは高カロリー食で毎日何百キロも自転車で走ります。
今年は7月2日から7月24日までで、間に休息日はたったの2日。
完走する頃には、選手は痩せて…というより、ひからびてカリンコリンです。

確か、この競技のドーピングで違反とされているものは、
わたしたちが気楽に口にするキューピーコーワゴールドや、
ユンケルのような栄養補助剤なども含まれているはずです。
それを知った当初は、スポーツ科学の時代に、なぜ?と、思っていました。

ツール・ド・フランスは1903年から100年以上も続いている伝統のレースです。
“ 開催当初の人たちとできるだけ同じ条件で挑むこと ” 。
それが敬意なのではないかと、ある日気がつきました。

それは、農業に誇りを持つ人たちの意志でもあると感じています。


* * *
第一次産業を大切にせず、
労働力が安い他国から「毎日の食卓」に載る加工食品を冷凍で輸入したり、
毎日の食生活が偏っていますと老若男女が自覚した先に、
サプリメント販売が好調、というこの国を、
二流のSF小説に出てくる、奇妙で不幸な国のように感じることがあります。

遠いところから食材を取り寄せるというのは、
単純に、輸送のエネルギーが使われているということ。
まして、それが食材ともなれば、
冷やしたり、腐らないように薬品が使われたりしているでしょう。
(地産地消という言葉が定着しつつあるので、
 この話がだんだんわかってもらいやすくなりました。)

よそから取ってくる、ということが当たり前になりすぎて、
ないものねだりを解消する商売が褒めそやされていますが、
いいこともあれば、悪いこともあるので、
悪いことも見据えておきたいです。

極論を言えば、北海道や四国の野菜がおいしいからと、
東京で暮らす人間が簡単に取らない方がいいのではないか、と。
経済が回らないとか、そういう次元で語って良い時代は過ぎたのだと。
おいしいものは、地元の方が食べちゃってください。
日本中で同じ物を食べる必要もありません。
権利はあるかもしれないけれど、それが欲張りでありすぎないように。


結婚したり、一人暮らしをはじめて、
毎日の食事の決定権を手にするようになった人は、
この世を決定する消費者だという自覚をしてしかるべきですが、
そのへんは誰も教えてくれません。

冬に南半球から輸入されたピーマンを何の疑いもなく買わないように、
(買うなというのではなく、無自覚に経済を決定するなという意味で)
とか、学校で教えてほしかったのはそんな賢さだと、今になって思うわけです。


* * *
レースを終えたツール・ド・フランスの選手たちは、
今頃何を食べているでしょうか。
さすがに栄養補助剤を摂ったり、点滴をしたりしている人もいるかもしれませんが、
食べている物は、野菜にしても、お肉にしても、
“ 確かな ” ものなのではないかと思うのです。
一流の人は、何かと理に適っているので。

ま、ジャンクフードも食べてるでしょうけどね。男子だし。


* * *
ところで今年はどなたかがおっしゃった、
『両手にシュレク』が、たいへん気に入りました。