110603 : Monday2011年06月13日

Narcissus Flycatcher #32
希望のキビタキ その32。
(欠番#31は土曜日のキビ)


* * *
迷って、土曜日に書かなかったことをやっぱり書きます。

東日本大地震では、世界中から支援や励ましをもらった日本ですが、
それは地震という自然災害に対しての話です。

福島の原子力発電所がこのまま地球を汚し続けたら、
そう遠くない未来に世界中の人から疎まれてもやむなしだと思います。
チェルノブイリと違い、日本は原発を扱っても安全だと信じていたという世界の人々ですが、
福島第一原発が40年を超えて使われ続けていたことと、
古い原発ほど減価償却が進み、大きな利益を生むゆえに動かし続けていたという事実を
気の利いた人が調べてつぶやきでもしようものなら、
日本への不信感は高まるでしょう。

そして、日本は民主主義の国なのだから、
いつまでも事故が終息せず、放射能がまき散らされているとなれば、
日本人の言う「政治家がやってくれないから」という言葉は恥なだけで、
「なぜ日本国民は行動を起こさないのか」という不信になります。

カナダやオーストラリアの小麦農家の人が、
「自分が作った小麦を日本人には売りたくない」
「そういえば自分もそんな気分だ」
と言い出せば、輸出が少し滞るかもしれません。
(日本はカナダとオーストラリアからウランを買っているので複雑かもしれませんが)

諸国から日常に食べるものをたくさん輸入している日本で、
何かが高騰したり無くなったりするのは、あっという間だと思います。


国籍を伏せて旅行したほうが安全、ということになるかもしれません。
楽しくないでしょう。
日本人というだけで差別される事態が起こってもおかしくない。
こわいです。

そしてこの禍根は将来長きにわたります。
これからを生きる人たちのことを、本当に考えなければ。


常套句ですが、やはり、
「一人一人が自分のこととして考え、声を上げること」
と、申し上げたいのです。


政治家を動かしたいのであれば、
「自然エネルギーを推進する人に投票する」
と、そこここで発言していけばいいんだと考えます。

もちろん「原発推進派を支持しない」という言葉でもいいのですが、
「支持しない」という否定的な言葉よりも、
「投票したい」という肯定的な言葉の方が、
遣う側にも、聞く側にも効果があると思うので。

…なんて脳天気に考えていると政治家に裏をかかれて、
「自然エネルギーも推進するし、地下原発も考えていく」
とすり替えられるかもしれないけどよー。
ああ言葉遣いが…。


 
「簡単に、原子力発電に反対と言っていいのか」と迷う人もいるでしょう。
「原発は必要」という人もいるでしょう。

けれど、少し先のことを考えながら情報を取ってみると、
ウランも限りある資源だということとか、
いずれ自然エネルギーも取り入れる方向が望ましい、
ということ(予測データ等)は “ ネットで簡単に ” 手に入れられます。

電源開発促進税はどこから生まれて何に遣われてきたか。
緊急時環境線量情報予測システムSPEEDIという、
今回、役に立たなかったという物に税金が100億円以上も投入されてた件。
原発のことが無ければ被災地への支援がもっと早かったであろうこと。
事故が引き起こしている「今」。

原発の研究も続けるべきだが、
同時に自然エネルギーを進めていくことを止めなくてもいい、
ぐらいには思えるのではない…でしょうか。
人の頭の中はわかりませんが。


声に出したり、文字にすることを続けていくと、
得票目的で自然エネルギーに言及しはじめる政治家が出てくる可能性はありますし
(今は言質を取りやすいのでしっかり見張りつつ!)
メディアが数をごまかしたり、潰しきれない日も来るでしょう。


震災で世界は変わってしまったのだから、
震災前と同じ暮らしを求めて同じ生き方をしていたら、すぐ先の人生を崩しかねません。

今です。

110614 : Tuesday2011年06月14日

Narcissus Flycatcher #33
希望のキビタキ その33。


* * *
福島県の県の鳥であるキビタキを刺繍したものは、
売り上げの一部を東日本大震災の援助金とします。
…と宣言してから数ヶ月を経て、ようやく寄付先を決めました。

行動が遅いことを、早い時期から協力していただいた方にまずお詫びします。
申し訳ありません。


* * *
今回はWWFの「暮らしと自然の復興プロジェクト」に寄付することにしました。
http://www.wwf.or.jp/campaign/revive/

義援金と支援金の違いを調べたり、
どの団体に寄付するのが良いか情報をたぐり、検討して決めました。

決めた理由です。

・WWFの活動は様々な形で目にしやすい
(ブログでのスタッフ報告や、自然や動物のドキュメンタリー作品での協賛など)

・活動報告のレポートが届く

・今回のプロジェクトの内容(以下 5点)が気に入った
 ■ 被災した沿岸域の自然環境と生物多様性への影響調査
 ■ 水産業の被災状況の把握と、持続可能な漁業の復興支援
 ■ 原発事故による野生生物への被曝状況の調査の支援
 ■ 自然エネルギー100%を目指す、新しいエネルギー社会の提案
 ■ 被災地に対する自然エネルギーの普及

* * *
2011年6月中に、第1回目の集計をし、寄付をして、報告します。

今後もキビタキシリーズは続けます。
次の寄付はWWFとは違うところにするかもしれません。
調べていくと状況がわかったり、大小様々な事を考える機会が増えるので、
その時まで決めないことにします。

110615 : Wednesday2011年06月15日

今日はミシン仕事。


* * *
電力が好きです。

ミシンを使うと、なんて優れた道具なんだろうと感動します。
PCもケータイも、暮らしてゆくのになくてはならないですし、
電車が好きだし、(規模の小さい乗りテツ)(家の窓から見える夜汽車も好き)
東京タワーのライトアップや、夜の新宿の高層ビル群はいつでもうっとりします。
PCで仕事をしていた時は、PCとソフトの賢さに頼っていました。

何かと電力頼りな日々ですが、いま、時代は節電。
今日から電力を貴重な物だと考えることにしたのですが、
「つまり、必要ない時には使わなきゃいいだけのことだ!」
…と、なぜか妙に明るい気持ちでそんな思いに至りました。

これを発想の転換と呼んでいいかどうか、まったくわかりませんが、
何にせよ、電気はここぞという時には必ず、どうしても要ります。
しかし原子力発電はもう勘弁してほしいので、
東京大停電に陥らせないためにも、
やはり原発が必要だと言わせないためにも、まず自分が気をつけます。


早寝早起き、PCの使用時間を減らす、
ほうきとちりとりと雑巾を使って掃除をする。
どれもカラダによさげですね…。

ところで家庭の消費電力を7割を占めるのは、
エアコン、冷蔵庫、照明、テレビの四大家電だそうです。
さて、命に関わらないものから、消してゆくとしましょう。

110616 : Thursday2011年06月16日

インターネットショップ『ハンドメイド工房 針と糸』さんに納品します。
3個だけ。
http://haritoito.shop-pro.jp/

明日以降に納品するということと、
撮影していただく手間などもありますので、
サイト掲載までしばし時間がかかるでしょう。
見かけた折はよろしくお願いいたします。


10個ぐらい納品したかったところですが、
指をケガしたことだし(ほぼ治りました)、ゆっくりいきます。

あと、自分に言うけど、そんなに売れるものでもないから。
な。

110617 : Friday2011年06月17日

Narcissus Flycatcher #34
希望のキビタキ その34。


* * *
ベランダ緑化の野草ハンティング、
成長期の今は狙い目ですが、欲しい種が多すぎて手が止まってしまいました。
鉢に限りがあるので。

大泡立草とか竹似草とか数珠玉とか背の高いタイプを狙っています。
竹似草は近所に生えているのですが、わたしより背が高いです。
「引っこ抜く」ことは不可能でしょうか。
とはいえ、見つけたのが住宅地の中の空き地で、無断でいただいていいものかどうか。
通報されると困りますが、ハタから見れば不審。
そして説明したところで理解していただけるかどうか自信もありません。

そんな大物は保留として、とりあえずネコジャラシは欲しいです。

110618 : Saturday2011年06月18日

woolly woollyさんに、キビタキの薬袋を納品しました。
2点納品予定でしたが、ひとつはなぜか「希」の文字の位置を間違えて作ってしまったので1点のみです。

同じ図案を使っているのに、なぜかたまにそんなことが。

110620 : Monday2011年06月20日

新しい商品に挑戦しようと企画を進めています。

頭の中でぐるぐる考えている間、少しは手も動かすか、と、格子の刺繍をしていました。
こういう単純作業でもはかどらない日があります。


* * *
震災から100日が経過して、整備された道路や撤去されたガレキのニュースを目にしますが。
何だか、一番困っている人たちを救えていない…ようです。

まだ、他にできることはないのか?
改めてもう一度、考えます。

「慣れてもダメだし、諦めてもダメ」
最近、繰り返し頭をよぎる、大好きな漫画のせりふです。

110621 : Tuesday2011年06月21日

キビタキのブックカバー制作中。

文庫は、出版社によってサイズが違います。
ステラ・シンジケートはハヤカワ文庫のサイズに合わせて作る、のが基本です。
わたしが知る中で一番タテが大きいので。

しかしそうすると他の出版社の文庫に使用した時に、ぶかぶかで落ち着かないわけですが。
どうしたものでしょうか。
個人的には、万能ではない、ちょっと不自由な状態ってむしろ好きなのですが、
使う方に不自由があるのは、作り手という立場に回ると気になるところです。


* * *
梅雨です。
動植物の成長期に当たります。
さすがに大人は成長しませんが、代謝が活発になる季節なので、
梅雨時は食べて寝て動いて(遊んで)過ごしたい!と、なるのが生き物の本能だとか。
しかしルーティンワークから逃れられない人間の大人は、
通常より数割増で現実感に襲われて気が滅入るとのことでした。
梅雨はキライ、という方には、まあまあ普通に遭遇しますが、
イヤな理由は雨がうっとおしい、低気圧で苦しい、というだけではないみたいです。

わたしは梅、枇杷、アスパラと、好きなものが出回ることに気を取られるせいか、
梅雨には好感を持っております。
画像はマンガにも出てきた、ひとつひとつに袋がけしてある枇杷。
いただきものです。
味が濃い。
そしてあまずっぱい。
日本の果物が砂糖菓子のように甘くなってしまったので、酸味のある果物は貴重品ですよ。

110622 : Wednesday2011年06月22日

Narcissus Flycatcher #35
希望のキビタキ その35。


* * *
夏至です。

現在、19時少し前。
今日は5時に起きたのでまだ明るい空の下、一日がたっぷり長いです。
飲みに出掛けたいところですが、まあ、まだ週の真ん中ですし。
ベランダで炭酸水でも飲みます!

110623 : Thursday2011年06月23日

Robin.
コマドリ。

コマドリは脚が長い、と発見。
調べれば調べるほど素敵な鳥。
ホンモノ見たことないです。
縁があれば見られる機会もあるでしょう。


* * *
小説家・安部龍太郎さんにファンレターを書きました。
出版社窓口のメールなどではなく、封書です。
それも一筆箋一枚に収まる程度です。

日本経済新聞の朝刊に連載中の新聞小説、安部龍太郎さんの『等伯』は、
震災後も毎日、掲載されていました。
波乱に満ちた絵師・長谷川等伯の物語を、たんたんと語られる文体で毎日読めることが
ひっくりかえってしまった世界の中で、わたしの心を日常に留める、杭になっていました。

作家の生み出す言葉は特別。
なんということのない一行に、寒さや、月明かりを想像できることの、なんという豊かさ。

毎日、「この新聞小説が読めるうちは大丈夫!」と確認していました。
そのお礼を言いたくて、物語の終わりを待たずに(まだ連載中)手紙を書きました。
もちろん新聞社気付けです。
「来月ぐらいに届くかな」
「不審がられて新聞社の人に前もって開封されるかも」
と、そんな気持ちも込みで、封緘の〆を書きました。
手を離れたら、その後は、いいです。別に。
返事も待ちません。
むしろ返事がきたら動揺するでしょう。

ファンレター、ごたまに書きます。
書かずにはいられなくなったら、書きます。


* * *
なぜ、このブログにはコメント機能が無いの?と、
これまで何度か友人に尋ねられました。
理由はみっつ。


*1
ここはお客様に刺繍を確認して貰うため(だけ)の画像ブログです。
友達がココを見て何かあるなら、メールか電話くれるだろ、と思ってまして。


*2
わたし自身、人様のブログなどにコメントを書く時すごく迷います。
記入しても、結局やめてしまうことも多々あります。
お客様の中には、いろいろな方がいらして、
気楽に書き込んでくださる方もいれば、
わたしのように悩む方もいるでしょう。

お客様に、「自分も何か書かねばならないだろうか…」と
考えさせてしまうのは、どうしても避けたいのです!

それに、本当に伝えたいことがある方はメールをくださいました。
わたしがファンレターを書かずにはいられない感覚と近いのかも?
と、ずうずうしくも信じさせていただいて、拝読します。

でも、作っているのは日用品であって芸術作品ではないので、
感想など特になくて普通でしょう。


*3
すごく身も蓋もありませんが、
コメントをいただいたら、やっぱりそのお返事はしたくなるので、
書いたり、推敲したりに時間を取られると思うのです。
冷たいようですが、時間的余裕がありません。

やりたいことと、やらねばいけないことが毎日毎日どっさりです。
ノロいので追いつかないことがしばしば。
そして家のことを何かと後回しに。
そうだ、カーテン洗ってないや。